バスケ男子日本代表のW杯アジア予選Window4は、日本時間8月28日(金)午前2時のアウェー・サウジアラビア戦(現地ジッダでは27日夜)から始まります(31日はホームでカタール戦)。相手のサウジアラビア代表について日本語で読める情報は少ないので、FIBA公式と海外ソースをもとに、どんなチームで誰が危険なのかをまとめます。アジア予選の仕組みはアジア予選の解説をどうぞ。
サウジアラビア代表とは?
FIBA世界ランキングは65位(日本は22位・2026年7月13日更新時点)。予選1次ラウンドはグループDを3勝3敗(インドに2勝、カタールと1勝1敗、レバノンに2敗)で通過しました。ヘッドコーチはスペイン人のリカルド・カサス氏です。
直近の大きな舞台は、2025年8月に地元ジェッダで開催されたアジアカップです。グループCを2位で通過し、ヨルダン戦の勝利はアジアカップでは2013年以来12年ぶりの白星でした。準々決勝進出決定戦ではフィリピンと延長までもつれ、88-95で敗退。強豪ではありませんが、ホームの勢いに乗ると強豪を追い詰める力があります。
最大の警戒対象は、アジアカップ得点王
サウジのエースは、アメリカ出身の帰化シューティングガード、ムハンマド・アリ・アブドゥル・ラフマン(#5・193cm・31歳)です。
所属はイタリア1部のトレヴィーゾ(2025年夏に加入)。昨季はスペイン1部ACBのビルバオでプレーし、FIBAヨーロッパカップ優勝を経験しており、アジアの代表選手としては最高クラスの環境でプレーしています。そして2025年のアジアカップでは平均26.0得点で大会得点王。31日に対戦するカタールのグッドウィン(25.3点)を上回って1位でした。フィリピンに敗れた試合でもゲームハイの33得点を挙げています。W杯予選でも平均21.8得点でチーム1位です。

予選ではモハメド・アルスワイレムが平均15.8得点・11.2リバウンドとダブルダブル級の働きで2枚目の柱になっており、上位2人で約38点。エースだけのチームだと思ってマークを寄せすぎると、インサイドで失点する構造です。
ほかに注意したい選手
8月28日の日本戦の登録12人が確定しました(FIBA公式の試合エントリーより)。
| # | 選手 | P | 身長 | 注目点 |
|---|---|---|---|---|
| 00 | マルズーク・アル=ムワッラド | PG | 183cm | 予選平均12.7得点。7月に外れていたベテラン司令塔が復帰 |
| 0 | オサマ・アルバルガウィ | SG | 188cm | |
| 3 | アブドゥルアジズ・アルアラウィ | SG | 180cm | 7月エントリーには不在 |
| 5 | ムハンマド=アリ・アブドゥル=ラフマン | SG | 193cm | エース。予選平均21.8得点でチーム1位 |
| 6 | マスナ・アルマルワニ | F | 192cm | |
| 7 | モハメド・アルサゲル | PG | 182cm | |
| 10 | ハリド・アブデル・ガバル | G | 183cm | 予選アシスト5.0でチーム1位 |
| 12 | モハメド・アルスワイレム | C | 208cm | 予選15.8得点・11.2リバウンド。唯一の200cm超 |
| 13 | アハメド・アルムクタール | SF | 193cm | 7月エントリーには不在 |
| 20 | アリ・シュバイリ | SF | 190cm | |
| 35 | タメル・モハメド | F | 195cm | |
| 88 | ハンマーム・フサイン | C | 194cm | 7月エントリーには不在 |
出典はFIBA公式の試合エントリー(2026年8月28日 日本戦)。
7月のエントリーと比べると、アル=ムワッラドら4人が入れ替わりで入り、202cmのハニ・アルモハメドら4人が外れました。アジアカップ2025に登録されていたチーム最長身215cmのダウード・シャリーフは今回も入っていません。その結果、200cmを超えるのはアルスワイレム1人だけという機動力寄りの12人です。日本は八村・ホーキンソン・シェーファーの200cm超3人を登録しており、サイズではむしろ日本が上回ります。
日本とサウジアラビア、どっちが強い?

ランキング(22位と65位)でも予選成績(4勝2敗と3勝3敗)でも数字は日本優位です。ただし今回はアウェーで、時差と移動込みのWindow4初戦(日本時間では深夜2時開始)。アジアカップで地元の勢いに乗ってフィリピンを延長まで追い詰めたチームなので、ホームコートのサウジは数字以上に厄介だと考えたほうがいいはずです。なお1次予選は別グループだったため、この予選では今回が初対戦です。
見どころ — 得点王を誰が止めるか
アブドゥル・ラフマンは193cmのウイングなので、日本はサイズのあるガード・ウイング陣で受ける形になるはずです(直前の韓国戦2連勝の内容は韓国戦95-66の記事で)。エースを消しつつ、アルスワイレムのインサイドに二次対応できるか。31日のカタール戦と合わせて、Window4は「帰化エースを組織でどう止めるか」が共通テーマになります。2戦目の相手についてはカタール代表まとめで、グッドウィンの経歴と警戒ポイントを整理しています。

補足1: 公式戦での対戦は21年ぶり
FIBA公式の対戦成績によると、日本とサウジアラビアの公式戦での対戦は1勝0敗で、直近は2005年9月13日のアジア選手権(89-44で日本勝利)。つまり21年ぶりの公式戦ということになります。両チームとも当時の面影はまったくなく、参考になる過去データが事実上ないまま迎える一戦です。この記事でアジアカップやW杯予選の直近成績を細かく見てきたのは、そのためでもあります。
補足2: 2週間後、今度は日本でもう一度当たる
この試合の見どころを何倍にもするのが、9月11日(金)19時から、愛知のIGアリーナでもう一度サウジアラビアと対戦するという事実です。9月10日〜20日に愛知・名古屋で開かれるアジア競技大会で、日本はグループAに入り、インドネシア(9月10日)、サウジアラビア(9月11日)、大韓民国(9月13日)と当たります。
つまりアウェーの深夜2時に戦った相手と、2週間後には日本のホームで再戦する。今回アブドゥル=ラフマンをどう抑えたか(あるいは抑えられなかったか)は、そのまま9月の宿題になります。しかもアジア大会は自国開催で、生で見られる可能性がある。この記事で相手を予習しておく価値は、8月28日の一晩だけでは終わりません。
※アジア競技大会の日本代表は、W杯予選とは別に発表されたロスターで臨みます。両大会でメンバーがどこまで重なるかは、大会が近づいてからの発表を確認してください。
よくある疑問
試合はいつ・どこで見られる?
日本時間8月28日(金)午前2時、アウェーのジッダ(キング・アブドゥッラー・スポーツシティ)で行われます。放送はテレビ朝日系列の地上波、配信はABEMA・DAZN・TVer(JBA発表)。番組表では「27日(木)26時」と表記される場合があります。深夜なので録画かTVerの見逃し配信が現実的です。
サウジアラビアは強いの?
世界ランキング65位で、数字の上では日本(22位)が優位です。ただしアジアカップ2025では地元開催の勢いでフィリピンを延長まで追い詰めており、ホームでの爆発力があります。エースのアブドゥル=ラフマンは大会得点王でした。
Window4のサウジのメンバーは決まっている?
決まりました。8月28日の日本戦の登録12人は本文の表のとおりで、エースのアブドゥル=ラフマンとインサイドの柱アルスワイレムはどちらも登録されています。日本側の登録12人(八村塁・河村勇輝を含む)は招集メンバーまとめに載せています。
この試合のあと、サウジアラビアとまた対戦する?
はい。9月11日(金)19時から、愛知のIGアリーナで行われるアジア競技大会のグループAで再戦します。W杯予選とは別大会なので、この試合の結果は予選の順位には影響しません。日本は同じグループでインドネシア(9月10日)と大韓民国(9月13日)とも対戦します。
管理人より
カタールのグッドウィンとサウジのアブドゥル=ラフマン、Window4の2連戦はどちらも「アジアカップ得点ランク1・2位の帰化ガードを組織で止める」試合になります。日本の外国籍・帰化対応の現在地を測るには最適の2連戦で、27日はその前哨戦として見るつもりです。
あなたはどう見ますか? コメント欄であなたの声を聞かせてください。
【追記 2026年8月26日】調べ直して驚いたのが2つ。公式戦での対戦が21年ぶりだったことと、2週間後のアジア大会で今度は日本のホームでもう一度当たることです。深夜2時のアウェーでアブドゥル=ラフマンをどう抑えたかが、そのまま9月11日の宿題になります。一晩で終わらない2連戦だと思って見るつもりです。









