佐賀のモンゴル戦(強化試合)が終わると、男子日本代表の「本番」が始まります。FIBAワールドカップ2027アジア地区予選のWindow4です。ただ、この予選の仕組みは「1次予選」「2次予選」「Window」「持ち越し」と言葉が多く、いま日本がどの位置にいるのか分かりにくくなっています。この記事で1から整理します。

仕組み: 16チームで8枠を争う
アジア予選には16の国と地域が参加し、本大会の枠は開催国カタールを含めて8つです(FIBA公式)。流れは2段階に分かれています。
- 1次予選(Window1〜3): 4チームずつの4グループ(A〜D)でホーム&アウェーの6試合。各グループ上位3チームが2次予選へ
- 2次予選(Window4〜6): 6チームずつの2グループに再編。グループEにはA組とC組の上位3チーム、グループFにはB組とD組の上位3チームが入る
- 本大会に行けるのは: 2次予選の各グループ上位3チーム+両グループの4位のうち成績が良い1チーム+開催国カタール
大事なルールがひとつ。1次予選の結果は2次予選にすべて引き継がれます(FIBA公式)。2次予選はゼロからのスタートではなく、1次の貯金を持って戦う形です。
予選はいつまで? — 2027年3月頭まで、あと6試合
Windowと呼ばれる開催期間は残り3つです。
- Window4: 2026年8月24日〜9月1日
- Window5: 2026年11月23日〜12月1日
- Window6: 2027年2月22日〜3月2日
つまり予選は2027年3月頭まで続き、日本は各Windowで2試合ずつ、あと6試合を戦います。本大会は2027年にカタールで開かれます。
ここまでの日本: 4勝2敗でグループB首位通過
日本は1次予選でグループB(中国・韓国・チャイニーズ・タイペイと同組)を戦い、こういう結果でした。
- Window1(2025年11-12月): チャイニーズ・タイペイに90-64(ホーム)、80-73(アウェー)の2連勝
- Window2(2026年2-3月): ホーム沖縄で中国に80-87と逆転負け。韓国戦は勝利
- Window3(2026年7月): 敵地で中国に92-73と19点差の快勝。ホーキンソン選手が27得点。この勝利で2次予選進出が決定。最終戦はアウェーで韓国に79-81と惜敗
通算4勝2敗。Window3の中国戦勝利の時点で「首位で最終予選進出」と報じられています。特筆すべきは敵地での中国戦で、前半から主導権を握って19点差をつけました。ホームで負けた相手にアウェーで借りを返した形です。
Window4の日本: サウジとカタールの2連戦
2次予選グループFで、日本の新しい対戦相手はグループDから勝ち上がった中東勢です。Window4のカードは決まっています。
- 8月28日(金)午前2時・日本時間: サウジアラビア戦(アウェー・ジッダ。現地27日夜)
- 8月31日(月): カタール戦(ホーム)
直前合宿は8月11日から有明アリーナで始まり、8月15日に「買取大吉カップ2026」、16日に「SoftBank CUP 2026」の強化試合(いずれも有明アリーナ)を挟んで中東へ向かいます。Window5以降ではレバノン戦も組まれています。 ここで気づいた方もいると思います。カタールは開催国としてすでに本大会出場が決まっているのに、予選も戦います。カタール戦は「相手はすでに切符を持っている」という少し不思議な試合になりますが、勝敗は順位に普通に反映されます。
日本は突破できるのか? — 数字で見る
条件を数字で並べると現在地は見えます。
- グループFは6チーム。上位3チームに入れば確定。4位でも、グループEの4位より成績が良ければ出場できます
- 日本は4勝2敗の貯金を持って2次予選に入ります(1次の結果は全て持ち越し)
- さらにカタールが上位に入った場合、カタールの枠は開催国枠で消化されるため、実質的な争いは緩みます
一方で楽観できない要素もあります。残り6試合のうち3試合は中東でのアウェーゲームで、移動距離と環境の負担は1次予選の東アジア圏より大きくなります。Window2のホーム中国戦のように、リードを守り切れず落とした試合があることも事実です。 それでも、首位で1次を通過し、6チーム中「実質4枠前後」を争う位置に貯金を持って入る——数字の上では、日本は突破に向けて悪くない場所に立っています。まずは日本時間8月28日未明のサウジアラビア戦です。 出典: FIBA公式「ワールドカップ出場権を得るには」 / JBA アジア地区予選 特設サイト / JBA「Window4」直前合宿招集メンバー発表 / バスケットボールキング(Window3中国戦) / バスケットボールキング(Window1)
よくある疑問
八村塁や河村勇輝は出るの?
Window4の直前合宿招集メンバーは8月3日にJBAから発表されており、佐賀のモンゴル戦(強化試合)とは別のチームが編成されています。最終的な試合エントリーは各試合の直前に決まるため、確定メンバーはJBAの発表をご確認ください。
モンゴル戦は予選と関係ある?
順位には一切関係ありません。8月9日・10日の日本生命カップ(佐賀大会)は強化試合で、若手中心の13人を試す場です。予選本番のWindow4は別メンバーで臨みます。
放送・配信は?
Window4の放送・配信は発表され次第、JBAの特設サイトに掲載されます。1次予選では地上波とバスケットLIVE等の配信で中継されてきました。
管理人より
仕組みを調べていて一番面白かったのは、開催国カタールが日本と同じグループFで普通に予選を戦うことでした。すでに切符を持っている相手との試合が順位に反映される。しかもカタールが上位に入るほど、他のチームの実質的な枠は増える。ホームのカタール戦は「勝てば貯金、相手が強くても枠は削られない」という妙な安心感のある一戦です。あと、Window2で中国にホームで逆転負けした試合を敵地で19点差にして返したのは、数字で見返すとかなり痛快でした。少し複雑なワールドカップの予選ですが少しでも理解に役立てたら嬉しいです。 あなたはどう見ますか? コメント欄であなたの声を聞かせてください。









