【徳島 アリーナ構想】どこまで決まった?キャパは?——東工業高校跡地の現在地と、ファンが考える宿題

【徳島 アリーナ構想】どこまで決まった?キャパは?——東工業高校跡地の現在地と、ファンが考える宿題

当サイトの運営者はガンバロウズのファンで、徳島県民です。この記事の後半は公平な報道ではなく、一人のファン・一人の県民としての意見です。事実と意見は見出しで分けています。

徳島県が、徳島東工業高校跡地に新しいアリーナを計画しています。ガンバロウズのホームアリーナとしての活用が見込まれる施設です。「計画はどこまで進んでいるのか」「何席になるのか」を、公式資料と報道で確認できる範囲で整理したうえで、後半では「そのアリーナは徳島の街づくりにつながるのか」という、いちファンの心配ごとを書きます。

どこまで決まっているのか(2026年8月時点の事実)

確認できる事実はこうです。

  • 予定地は徳島東工業高校跡地(徳島市大和町2丁目ほか)。県が基本計画を策定中です。現在イオンモールの駐車場になっています。
  • 県の発注資料によれば、目的は「交流人口の拡大や中心市街地の活性化など、本県の『新たな賑わい創出』」。アリーナ単体ではなく予定地全体の整備内容と、民設民営を含む整備・運営方法を検討し、民間事業者の参入意欲を引き出すサウンディング調査も行う計画です
  • 有識者によるアリーナ基本計画検討委員会が2026年3月27日に初会合。4月27日の第2回では、県が示した5,000〜10,000人規模という土台に対し、ガンバロウズ運営会社「がんばろう徳島」の臼木郁登社長が「6,500〜7,500席が妥当」と提言しました。これは提言であって、決定ではありません
  • 5月21日の第3回では、出席者から「箱を作って埋めるのではなく、何をやるからこういう施設を作るというのが順当ではないか」という意見が出ています
  • スケジュールは6月をめどに大枠、12月に基本計画という方針が報じられています。8月時点で、大枠の公表は当サイトでは確認できていません(委員会の公開資料は第3回まで)
徳島の新アリーナ計画の経緯を示した年表
計画の経緯。2023年の武道館構想が出発点で、2026年12月に基本計画をまとめる方針

なぜ席数が焦点になるかというと、B.LEAGUE PREMIERの参入基準に5,000席以上のアリーナがあるからです。ガンバロウズが将来Bプレミアを目指すなら、このアリーナがその土台になります。

席数の比較。B.PREMIER参入基準5,000席、ガンバロウズ提言6,500〜7,500席、県の検討上限10,000席

議論されている席数の位置関係。提言の6,500〜7,500席は基準の5,000席に余裕を持たせた水準

予定地はどんな場所か——駅北案との比較

県の公表資料に、東工業高校跡地と、かつて並んで検討された徳島駅北エリアの比較があります。

東工業高校跡地徳島駅北エリア
面積約29,000㎡約18,000㎡
現況イオンモール徳島 第二駐車場公園・市立体育館
用途地域近隣商業地域第一種住居地域(建設には用途地域の変更か建築基準法48条5項の許可が必要・権限は市)
建ぺい率/容積率80%/200%60%/200%
土地所有県 約9,000㎡+市 約20,000㎡国・市
文化財埋蔵文化財包蔵地外埋蔵文化財包蔵地

表から分かるのは2つです。建てやすさなら東工業跡地が圧倒的であること。広くて、商業地域で、文化財の制約もない。もう1つは、東工業跡地も県有地だけでは完結しないことです。約7割は徳島市の土地で、県と市の協議が前提になります。2025年9月には市側が、聾学校跡の県有地との等価交換などによる活用が最善という考えを示しています。

試合の無い330日

ここが検討会でも大きな論点になっています。ガンバロウズのホームゲームは年間30日前後。残りのおよそ330日をどう稼働させるかで、この施設の収支と存在意義が決まります。第3回検討会の「箱を作って埋めるのではなく」という意見は、まさにここを突いています。

他県はどうしているか

  • 香川: 香川ファイブアローズの本拠地となった「あなぶきアリーナ香川」はJR高松駅から徒歩約4分(300m)。交通結節点の目の前に置いた例です
  • 長崎: ジャパネットグループが民間主導で作った長崎スタジアムシティは、スタジアム・アリーナ・ホテル・商業を一体開発し、開業1年で延べ485万人が来場(運営発表)。2年目は650万人を目標に掲げています
  • 沖縄: 琉球ゴールデンキングスの沖縄アリーナは駅前型ではなく車・バス中心の立地で成功している例です。ただしクラブの強い集客力や車社会という条件があります

共通する教訓はシンプルで、「アリーナが人を集めること」と「その人が周辺で消費して地域が潤うこと」は別の問題だということです。

ここからは管理人の意見です

最初に立場を書いておくと、新アリーナには賛成です。B.PREMIERを目指すなら高機能なホームアリーナは必要です。そのうえで、心配ごとを3つ書きます。

心配1: 「試合を見て、イオンに寄って、車で帰る」で終わらないか

東工業跡地は徳島駅から約3km。隣接するイオンモール徳島まで、経路検索では徒歩約40分と出ます。地元の肌感覚では、徳島県民がこの距離を歩いてアリーナに向かうとは考えにくい。車で行って、隣のイオンモール徳島に寄って、車で帰る——それ自体は悪くないのですが、それだけなら「アリーナ周辺の発展」であって「徳島の街の発展」とは言いにくいのではないか。これは仮説で、検証が必要な話です。詳しく調べた訳ではないですが、イオンに入っているテナントは徳島の企業というイメージは無いです、本当の意味で経済的に地方に活性化する仕組みが出来てほしいです。

心配2: 駅北案の魅力は捨てがたかった

個人的には、街づくりのポテンシャルでは駅北に大きな魅力があったと思っています。駅から歩けて、中心市街地とつながり、駅前のイベントと回遊が作れる。ただし上の表のとおり、駅北案には土地の狭さ・用途地域・都市計画公園・埋蔵文化財という大きな制約があったことも事実です。「駅北が絶対に正解だった」とは言いません。言いたいのは、東工業跡地を選ぶなら、駅から遠いという弱点を補う周辺の設計を同時にやってほしい、ということです。

心配3: 「アスティの大型版」で終わらないか

徳島にはアスティとくしまという大型イベント施設がすでにあります。箱としては機能してきましたが、アスティを核に周辺の街そのものが発展したかというと、ぼくの実感では疑問が残ります。新アリーナに求めたいのは「アスティのもっとすごい版」ではなく、アスティでできなかったこと——365日稼いで、その収益と人の流れが徳島の中で循環する場所です。バスケにコンサート、格闘技、展示会、成人式。そこに徳島の飲食店や食品企業、生産者、クリエイターが出店・参加できる仕組みがあるかどうか。長崎のように一社が全部を担う形は徳島では考えにくいので、県・市・クラブ・県内企業・金融機関が組む「徳島型」を作れるかが勝負だと思っています。

結論——問いは「作るか」ではなく「何を生むか」

東工業高校跡地にアリーナを建てること自体は、もう大きくは動かないでしょう。だからこの記事の問いは「立地が正しいか」ではありません。「そこで何を生み出すのか」です。ガンバロウズのための体育館で終わるのか、ガンバロウズを核に徳島の人とお金が回る拠点になるのか。12月に予定される基本計画で、その設計思想が見えるはずです。続報が出たら、このサイトで追いかけます。 出典: 徳島県「アリーナ基本計画策定支援業務」 / 徳島県「東工業高校跡地と徳島駅北エリアの状況について」(比較資料PDF) / 徳島県「アリーナ基本計画検討委員会」 / 徳島新聞「アリーナ規模6500〜7500席が妥当 ガンバロウズ運営会社の社長、有識者会議で提言」 / 四国放送(第2回検討会) / 四国放送(第3回検討会) / 長崎スタジアムシティ 開業1周年レポート / あなぶきアリーナ香川 アクセス

よくある疑問

新アリーナはいつできる?

まだ決まっていません。2026年12月に基本計画をまとめる方針が報じられている段階で、建設時期・開業時期は公表されていません。基本計画の策定支援業務の委託期間は2027年1月29日までです。

何席になる?

未決定です。県は5,000〜10,000人規模を土台に議論しており、ガンバロウズ運営会社の臼木社長は6,500〜7,500席が妥当と提言しています(提言であって決定ではありません)。B.LEAGUE PREMIERの参入基準は5,000席以上です。

ガンバロウズの今のホームは?

とくぎんトモニアリーナ(徳島市立体育館)です。2026-27シーズンはB.LEAGUE ONE西地区をここで戦います。

管理人より

この記事の後半は、AIと議論しながら自分の考えを整理したものが下敷きになっています。書きながら固まったのは、問題は場所ではなく設計思想だということでした。アスティの隣を毎回車で素通りしてきた県民としては、「箱はあるのに街は変わらない」を繰り返すだけではもったいない。イベントがある時に周辺が渋滞して自分に関係なかったら迷惑にしか感じないという悪循環。この意識をどう変えていけるか?徳島県は毎年、阿波おどり、とくしまマラソン、マチ★アソビと県外に人にも刺さるビッグイベントをやってきてますからその叡智を結集させて徳島をもっと熱くしてほしいです! あなたはどう見ますか? コメント欄であなたの声を聞かせてください

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